学校がつらいお子様へ

名取市内では、8月27日から小学校が始業式でした。
うちの子も、前の日に大あわてで宿題をやっていましたが、学校に行こうという意欲はあるようでした。

ただ、なかなか学校に行けないお子さんもいらっしゃるのが事実。
「学校もいかないで、うちの子はひきこもりかしら?」とお悩みの方もいるかも知れません。いろんな本やネット記事がありますので、詳しくはそちらに譲りますが、学校に行けない不登校からひきこもりに移行するケースは約10%と言われています。

不登校では、学校に行くことが恐い、行きたくない、怒ったりする一方で、休むことにも罪悪感を感じていたりします。学校には行きたくないが、登校しないで家にいるというのも苦しいという板挟みの状態です。

また、ひきこもりは思春期に発症することが多いようです。親から分離したり自分探しをし、本当の自分を確立するのが思春期です。この時期に、同じ世代の仲間集団から脱落すると、挫折体験となり、ひきこもりになってしまうと言われます。また、ひきこもっていること自体がトラウマになり、ひきこもりが長ければ長いほど、不安や対人恐怖、強迫症状などが出てきてつらくなります。

不登校やひきこもりの原因は様々ありますので、精神疾患かどうかは専門の診療科を受診していただきたいと思います。名取市内には「宮城県子ども総合センター子どもメンタルクリニック」などがありますのでご相談ください。
雨樋にまきついた当院のアサガオ。
だいぶ涼しくなりましたが、花を咲かせています。

当院でも微力ながらお役に立てることがあるかもしれません。
たとえば、「朝起きるのがつらい」のは起立性調節障害かもしれません。親御さんが心配して「ほら起きろ!さっさと起きてメシ食え!学校遅れるぞ!」と怒鳴っても、気合が足りないだとか気持ちが弱いといった問題ではなくて、がんばりたくても体が動かないのですから、お子さんも気の毒です。

小児科に連れて行ってひと通り検査しても、特に異常が見つからず、早寝早起きとか生活指導をされても、思うように調子が上向かないという方もいます。学校からは同級生が「学校楽しいよ」「みんな待ってるよ」と手紙をもらったりして、かえっててつらさが募ったり、本人も頑張りたいのに頑張れず、自身を喪失したりというスパイラルに陥ることもしばしばです。

こうしたケースでも、ある種の漢方薬を使うと、6~7割の患者さんで症状が改善しました。学校に行けるようになったお子さんも少なくありません。必ずしも全員が治るわけではありませんが、元気が出るなら試して見る価値はあると思います。くわしい症状にもよりますので、もし当てはまりそうなお子さんがいらっしゃいましたら、ご相談いただければと思います。

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